継がれゆく 命の名を謳えば
芽吹き萌ゆ 母なる地よ
忘られた古より 目覚めた
幼子へ 光あれと
壊れゆく時に選ぶべき道は?
(扉さえ見えない)
弱き者に手を差し伸べる意味は?
(答えはまだ…)
止まることのない 砂の器は壊せない
一粒ごと 迫る時に身を震わせ
繋いだ手が不意にほどけた 君が離れてゆく
一度きりの 約束だけ残し
繋がれた 絆の糸辿れば
終わりなく 湛(たた)う雫
託された人の命 想えば
躊躇いも 要らぬ筈と
希望をたずさえ選ばれた道は?
(眩しくて苦しい)
君だけがいないこの世界に意味は?
(扉の向こう)
止まることのない 砂の器はここに無い
一粒ごと 落ちる音だけが聴こえて
揺らいだ空 泣き虫な朝 泣いていたのは誰
堅く閉じた扉をなぞる 心が冷えてゆく
光の中 何も見えない 君が離れてゆく
一度きりの 約束だけ残し